『もっとヒネくれてたっていうか…若さがないっていうか…妙にシラけてたじゃない?今の方がかなり取っつきやすくなったよ♪一般人に近づいたって感じ』
『褒めてんのかよ?それ…』
『さぁ?どうかしらん♪』
と夕陽は楽しそうに笑う。
『このっちんちくりんっお前、いい加減「カッコイイわ♪大斗くん♪」とか言えよ?』
とブスッ垂れる。
『何様よ?おバカ…?まぁ♪いっくらでも言ってあげるよぉ〜??きゃぁ♪大斗くんて、超かっこいいー』
夕陽は妙にワザとらしくセリフ染みて言った。
『死ね…』
『きゃぁ♪サルが怒ったぁ♪』
ここで、「お待たせしました〜」とウェイトレスがご飯を運んできた。
ランチセットと数々の品。
『大斗って本当に大食いだよね?初めて見たとき唖然としたよ』
フフっと笑う。
『腹減るもんは腹減るし、でも最近お前のご飯に慣れたからファミレスもあんま旨くない』
『へっ?』
『お前はバカだけど、飯作るのだけはうまい』
大斗はサラリ。
『実はさぁ1年前に進藤さんとかとお前が話してるの聞こえて、お前が自分で弁当作ってるって』
『あーうん?』
『ただ…なんとなく、思い付いて、頼んだの。お前は本当に流されて、作ってくれて、あの時は都合良いって思った。』
『ひどい…わかってたけど…』
『でも、今は本当にありがたいって思ってるよ。いつも…』
またサラリと大斗は言った。
一気に赤くなる夕陽の顔…
『あ♪赤くなっちゃってぇ♪トキメイた?』
あたしの瞳の前には…
悪魔な笑いを浮かべた魔王…
悪魔でも魔王でもどっちでも変わらないっ!!
一瞬でも気を緩めたあたしがバカだったわ!!
『もうヤだ!!あたしは…黒魔術にはかからない…』
決意とともに大斗に返した。
『は?どうした?何?俺が好き??』
夕陽は俺の言葉に唖然としている。
本当に面白いヤツ♪
わはははぁーっ
大斗はお腹を抱えて笑いだした。
『大斗って本当にオメデタイね…寝言は寝て言ってよ』