クラス割はどうなったのか…?

あっという間に始業式は終わりそれぞれのクラスへ―



『おぃ…そのあからさまに脱力してる項垂れはなんだよ?大斗は俺とクラス一緒なんだよ?喜べよ!!』


机に突っ伏している大斗に向かって超ご機嫌の恭次が背中をバンバン叩きながら言ってくる。


『中学の時は俺と同じになってクールに喜んでたじゃん♪あの時みたいなのはないわけ?可愛かったなぁあの時のお前♪』

『別に…全くない。しかも…恭次と可愛い幼なじみのイチャツキを1年間も見せられるなんて拷問…』


魂も半分飛んでいるように大斗は呟く。

大斗と恭次、南深は2年1組で一緒のクラスとなった。

『俺と南深の事より、大斗はひぃちゃんと離れたから拷問なんだろ?そんな落ち込むなよ?!』

恭次はニヤニヤ笑いながら小さな声でこう言った。

大斗は恭次を睨み付けると再び机に突っ伏する。

言い返す力もないのか?


『あららぁ…重症だな…』

恭次は大斗にも聞こえないくらい小さく呟いていた。


―――――


ドキドキ ドキドキ…


『ひぃちゃぁん♪1年前を思い出すね?』

『う、うん…』


1年の時…初日から居なかったし、緊張だぁ…

それに…

雅君…


夕陽と杏、そして雅は同じ6組になった。

『夕陽ちゃん?!』


あ!!


急に名前を呼ばれて勢いよく振り向くと…

『雅君…?!』

『良かったぁ』

雅は爽やかに笑う。

雅とは、ホワイトディ以来ちゃんと話す機会はなかった。

雅の「良かった」の中は、再び会話が出来たことにだろう。

『同じクラスだね!?よろしく』

雅は続ける。

『うん♪よろしく♪』

夕陽も雅の顔に緊張が緩み笑顔で返すことができた。


――――――


夕陽と戸塚…同じクラスか…


朝、大斗は自分のクラスより先に夕陽の名前を見つけてしまい、その後彼女が雅と同じクラスだと気が付いていた。

さらに大斗と夕陽のクラスは一番遠い距離になっていた。


確かに…恭次の言うように拷問だ…


――……

―…






『大斗っ!!起きろ!!』