『俺が南深に対してグダグダしてる時、大斗が言っただろうが?そのセリフをそっくり返すよ。全く…人には言うくせに自分の事は丸でわかんないんだから…世話が妬ける…』


俺の…気持ち…


「何か変」と思った理由が、なんとなくわかった気がした。


でも…これからどうするって…


どうするんだよ…?

ただならぬ覚悟と思ったのはもしかして…



『俺…夕陽の事…』



す…?



おぃおぃ、嘘だろ……?


ないない。

有り得ない。

信じない。

ないない。


大斗の想いと呟きが星空に混ざって行く。



〜♪〜♪〜♪〜


夜空に抜ける大斗の着信音。


―着信。夕陽―


『出なよ?俺帰るね♪くれぐれも変な気起こすなよぉ♪』

と足取り軽く恭次は公園を出て行く。


『どうもね…』

大斗が小さく言うと背を向けたまま恭次は手を振って行った。




『はい。』

〈ひろとぉーっどこぉ??ごめんなさい…あたし…寝てた…。お、怒ってる??〉


携帯越しに半泣きの夕陽の声。


『怒ってないよ。ちょっと散歩してた。』

〈帰ってくるの?あたし…どうすれば…?〉

『すぐ戻るよ。おでん食おうぜ』

〈あ、うん♪〉


今度はパッと明るい声。

そして一応聞いてみた。


『もう寒くない?』


やっぱり心配だったから。


〈あ♪うん♪ポカポカです♪〉