『いい加減観念しろよ?ひぃちゃんはお前にとって特別だろ?どんな「特別」かは置いといて、他の女の子と違うでしょ?』
『あー?』
「他の女とは違う」確かにそれは
そうだと思う…
『見ててバレバレだよ。人と一線置いてじゃないと付き合わないお前が、1人の女の子と仲良くして。俺でも気付くんだ。きっと咲ちゃんもわかってたね。』
『何でそこで咲?』
恭次はわざとらしいため息を吐いた。
『咲ちゃんに同情するよ…。いい?大斗は男。咲ちゃんとひぃちゃんは女。どんな関係でも…例えばヤル、ヤラナイとか別にしてもそれは変わらないだろ?』
『それはそうだ』
『ちゃんと人と向き合った事ない大斗が行動した先にある自分の想い、自分でわかるのは大変だろうね、見ないようにしてるんだから』
『似たような事…前に夕陽に言われた事がある。』
『ほらね。周りの方がお前の事よっぽど分かってるんだ。それに…前から、ひぃちゃんと何かあるでしょ?お前、なかなか教えてくれないけど…』
『あぁ…』
キスしたし…
一度抱いてしまいそうだった…
無意識だったけど…
『第3者の俺が何があったかをこれ以上聞くつもりはないけど…。どうせお前の事だから無意識に身体が動いて何かしたんだろ?それが何でか考えてみたら?』
夕陽にキスする理由…?
すると―
『ねぇ雅の事好き?』
恭次は突然聞いてきた。
『嫌い』
『即答だね。何でか、わかる?』
何でって…アイツが…
『夕陽と仲良くするからムカツク…』
『あはは。だからそれヤキモチだから。ちなみに俺がひぃちゃんにチョコレート貰って凄い不機嫌だったよねぇ?』
当たってる。
『南深にわざと俺にもチョコくれるように頼んでもらったの。南深は疎いから何にも不思議がんなかったけど。俺なりに大斗をけしかけたってわけ。見事に引っ掛かったね♪』
コイツ…
『…』