『はいってー…どこ行くの?』

『今日俺変だから帰る…』

ポケーッと彼はお弁当箱を抱いて歩き出す。



あ…っそうだ


しかし、3歩ほど歩くとすぐに振り返り言った。

『掃除付き合え。部屋…クリスマスのまんま…』


―――――――


『うわ。ひどぃ…』

夕陽は結局そのまま大斗の家に来てしまった。


正午の太陽が真上に昇る。

2人は家のドアを開て中を見ていた。


『つーか、お前飯あるの?』

『うん♪お弁当、屋上で食べたら良いかと思って持ってるよ』

ドアを開けたまま玄関先で会話をする。

『自分の弁当も持ってくるなんて案外出来る女だな?』

と笑う。


『それどういう意味?』

『食い意地万歳』

抑揚なく大斗は呟いた。

そして…

『どう考えてもこの部屋で食いたくねぇな…』

と、しょんぼり言った。


『大斗…自分家でしょ?』

『ここ何日か寝るだけしか来てないから、まともに見たら自分でビックリ!!』

『呆れた。ねぇ?じゃぁ公園とかで食べる?』

『あー』


2人はとりあえず玄関を閉めて近くの公園に向かった。


清々しい日を浴びながらベンチに腰かけてお弁当を広げる。


『何飲む?』

『ミルクティ♪温っかいの♪』

大斗は自販機に向かう。








““ってゆーか…??””




??





なんか…ねぇ?

待って…?!


仲良く公園で?


自分が2人分のお弁当とか作っちゃって…

一緒に食べよぉ♪

みたいな…




『『うわぁぁぁぁあ!!!』』


ベンチと自販機で同じような叫びが聞こえた。




ちょっと待て

この状況…

なんか…


おかしくね…?

俺…どうした?