『大斗は何お願いするの?』

『世界征服♪』

『独りでやってなよ…』

『うるせぇな!!じゃぁお前は何なんだよ?「ご縁がありますように」か?えぇっ?五円じゃ足りないから「五重の縁」で50円入れとけっ!』

『そんなんじゃないもん!!違うもん!!秘密よ♪秘密♪言ったら叶わなくなるわ』

『そうなのか?!』


また真剣な顔っ


『あははー!!当たり前よ、ご利益なくなっちゃう♪』


ガランガランガラーン!!

パンパン!


2人は各々お願い事をした。



『そうだ!!はい、これ…さっき買ったの♪』


合わせた手を下げると夕陽は思い出して言った。


『なんだ?』


『お守り♪あげる!!』


巾着から昼に買ったお守りを取り出して渡す。


『大斗…電話変だったから…気になってなんとなく…これで大凶追い払おうね♪あたしも同じの買ったから♪』


とにっこり微笑んだ。


大斗はそれを受け取ると、やや下向きでお守りをじっと見つめていた。

そして…






『ありがとう』


とそのまま小さく呟く。

『えっ?』

と夕陽が呟いた瞬間、大斗はパッと後ろを向いた。


熱もなくて素面の素直な「ありがとう」なんて、初めて聞いた…


?!


あららぁ…♪


夕陽は大斗の向かいに回って覗き込む。


顔赤い??


クスクス


夕陽はまた笑う。


『うるせぇ…帰るぞ!!』

『うん♪』


スタスタ歩いて行く大斗の後をご機嫌で追った。


―"大斗とずっと仲良く、いられますように"―


秘密の願い事…

神様は2も叶えてくれるかなぁ…?


あははっ♪