何か…

大斗の生意気に馴れてると新鮮だ…

って、何思ってるのよ…


今は大斗の事なんて考えない…

考えないって!!

って…


『大凶…』

夕陽のおみくじは大凶…

『戸塚君は…?』

『あっ俺…』

と見せてくれたのは大吉だった。


『大丈夫だよ。ただのおみくじだからさ♪お参りしよう♪』

『あ…うん』


そうだよね…

「大丈夫」って本当かよっ?


と心の中で突っ込みをしてから、お参りをした。


えっと…

お願い事は…


"大斗が何だかわかんないけど、機嫌が直りますように"


って…


『ちっがーう!!』

『どうしたの?片桐さん?』

『いやいや…何でもないっ』


パッと浮かんだ願い事が大斗の事だなんて…

あたしどうかしてる…っ!!

えっと…


「咲さんに会いたい…」

これは神頼みしないで叶えたいから…


えっと…

「毎日楽しく…」

そうだけど…

今も十分楽しいし…


あぁもう何お願いしよう…?

ゔーん…?そうだぁ!!

やっぱりコレだ♪


"素敵な恋が出来ますように…"


ご縁がありますように。

五円と共に鈴を鳴らした。

あっそうだ♪


『お守り買っていっていい?』


―――――――


人が多いせいもあって意外に時間がかかり、遅いお昼ご飯を食べて帰り道。


夕方に差し掛かり日が落ち始めた。

こないだ送ってもらった所まで来ると足を止める。


『今日は誘ってくれてありがとう♪』

『また遊ぼうね♪』

『うん♪』


雅の背中を見送って自分の家に向かった。


あっ…


玄関先に見慣れたバイクがある。

思わず駆け寄る。


『大斗っ?!』

自分家の玄関先を覗き込むと…

『おせーよ…』

ドアにしゃがみ込み寄りかかる大斗が居た。


『なななななんで…?』