大斗…大丈夫かなぁ…

あたしは、戸塚君と話しながら…

大斗の心配ばかりしていた…


〈そっか、それと恭次から連絡来て、よくわからないけど、明日鍋やるからって誘われて…〉

『うん、南深からあたしも聞いたよ、また明日ね♪』


雅に心配かけないように明るく言った。

電話を切った夕陽は、ぼーっと昨日の事を思い出していた。



咲さん…

大斗…



あたし…大斗に…




大斗とまた…


昨日…しかも…昨日のって…


あたし…ヤバい…


あのまま…何かが違ったら…


あたし…大斗と…、大変な事になっていたんじゃ…


…―ッ!


『うっわぁぁぁああ!!!』


部屋で独り大声を出してしまった。

大斗と触れ合った事を思い出し、

出来事に対して、今更ながら我に還ったのだ。


いやいやいやいや…ないない…


それにきっと、大斗の事だから、またあっけらかんとしてるってっ!


深く気にするだけ、きっと…

うん。気にする事はない…


考えない考えない。

とりあえず…明日だよね…



―――――
―――――――


次の日の夕方―


〈今さらだけど、あたしんちの向かいね…恭次ん家。準備はしてあるよ♪〉

南深と電話を切って夕陽は家を出た。


平常心…平常心…


少しドギマギしながら恭次の家の前までやって来た。


ドキドキ…


ピンポーン


パタパタと足音が聞こえ、ドアが開くと南深のお迎えだ。


『ひぃちゃん♪どうぞ、入ってぇ〜♪』


わぁ!!南深ったら…

当たり前なんだろうけど、自分家みたい♪


『新妻みたいだね♪』


思わず言ってしまった。

南深は途端に真っ赤っか。


『ねぇー?!南深ぃ〜ご飯にする?お風呂にするぅ?それとも…って言ってぇ♪』

『ひぃちゃん…セクハラ…』

南深をからかいながら中へ入って行った。

ワイワイ声が聞こえる。


ガチャ…