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あの後、食事をしてから夕陽は家まで送ってもらい眠りに付いた。
長い長い1日が終わった。
沢山の着信が着ていた電話はいつの間にか電源が切れていて、それに気付きもせず、ぐっすりと眠っていた…
あたしは、よくは覚えていないけど、なんだかとても心地良い夢を見た。
心穏やかに…
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『―…ッ!!大斗っ!!』
ンだよ…?
『おぃッ!!』
『あぁ…?!』
ダルそうに瞳を開けた大斗の前には…
『おーぉ恭次…』
寝ぼけながら呟く大斗を呆れ顔で見ている恭次が居た。
『「おぉ」じゃないよ、お前…何だよこの部屋…』
大斗は夕陽と別れて、倒れ込むように次の日夜まで眠っていた。
自分でグチャグチャにした部屋はそのままだった…
ゆっくりと身体を起こす。
ぼーっと寝ぼけながらしばらくして大きく伸びをすると、やっと我に還った。
『部屋…すげぇ…』
と自分で感心している。
『お前さ、何があったわけ?いつもは深く聞かないけど、今回は周りが結構大騒ぎになってんだよ…』
やれやれ…と恭次は言って、はぁぁとため息を付いた。
『イヴの日、ひぃちゃんはね、雅達と遊んでたの。いきなり電話しながら「咲さんが!!大斗が…」って言いながらカラオケ飛び出したんだって…』
『マサ?誰…?』
『だから…俺のクラスメイト。スイートブルーで会ったんだろ?』
『あぁ…』
アイツか…
そして恭次は部屋を見渡す。
『ひぃちゃんの携帯番号知らないからって俺に連絡着て、南深に聞いてて、大斗は大斗で、圏外だろ?2人とも連絡つかないから来てみたらこの部屋…』
あぁ…そうだった…俺…
『携帯…折ってシュートしたんだ…』
『シュートって、オイオイ…だから…何事?』
『…―わりぃ…。あの日…咲がニューヨークに行って…』
と小さく話す。
『はぁ…?それだけじゃわからないけど…旅行?』
眉を歪めて恭次は聞いた。
『元彼氏の所…もう帰ってこない…』
ぼーっと大斗は言った。