見ればわかる、咲さんが着る為に作られたようなウェディングドレス…

咲さんを映し出すような綺麗な桜色…



『夕陽ちゃん。あたし、ニューヨークに行くよ』


真っ直ぐな瞳で、咲さんは言った。


涙腺が破壊した様に涙を流しなら…


そんな…


『けっ結婚…するの…?』


咲さんは頷く代わりに笑っていた…


涙が…


『でも…そんなっ…』


涙が落ちる…


『それじゃ…大斗は…?』

『大斗は大丈夫』


そんな…


『むしろ…駄目なのは…あたし…』


だって…


『だって…咲さんは大斗を置いてくんでしょ?!なのにっ!?』


『大斗は、もうあたしを見ていない!!』


大きな声の咲さんのその言葉が刺さった…


『もうって言うか…初めから大斗はあたしを見ていなかった…大斗とあたしは…恋じゃないの…』


ボロボロボロボロ咲は泣く…


『そんなの…嘘だ…』


どうして、こうなるの…


『2人は特別って、ずっと思ってたのに…咲さんは、大斗より…光輝さんが…好き…なの?!』


ッうわぁぁぁん!!


夕陽は大声で泣き出した。

咲も泣きながら続ける。


『違うよ。ずっと…迷ってた…大斗の事で…光輝を選んだわけじゃない…あたしが大斗と離れなれないから…。既にあたしの世界は大斗だったから…』


『え…?』


『光輝から連絡が着たのはびっくりしたよ。嬉しかった…本当に好きで、でも別れたから。でも…光輝の事より大斗の事、考えてた』

『それなのに…離れてくの?』

『大斗…アイツはまだ気付いていない。あたしが居なくても平気だってこと…。これがあたしの愛の形よ。』


咲さんは涙を散りばめながら言った。



『そんなことない!!』

咲はまた首を振る。


『アイツ…熱出た日、夕陽ちゃんに連絡したでしょ?』


それは…


『だって、それは…誕生日会するって言うため…』


『違うよ。大斗は本能で、あたしじゃなくて夕陽ちゃんに連絡したの。アイツは思ったまま動くけど…それはいつも純粋に大斗の気持ちを映し出すわ…』