大斗はサラッとしているが、恭次はなんだかとっても社交的、大斗とは少しタイプは違うが、同じように軽そうに見える。
『俺のことは恭次でいいからね〜ん♪』
なんか、軽すぎて逆に笑えてくる。
すると夕陽は手から大斗に缶コーヒーを奪われ、あっと思ったら恭次に手を引かれ握手された。
『それが普段の片桐さん?』
恭次ににっこりと挨拶したことを言っているのだろう。
大斗は意地悪っぽく言う
やっぱ、こいつムカつく…
大斗はそう言うと奪ったコーヒーを空けてガッと半分くらい飲み夕陽の手に戻した。
『さっき話した昨日会った女だよ、今日また屋上で会っちゃった』
大斗は恭次に説明する。
『そっか、そっか。失礼。大斗に告りに来たのかと思っちゃった』
なんでよっ?!
『そいや、お前どうだったぁ?3組のなんとかちゃんの呼び出し』
『告られちゃった♪付き合う事にするー』
軽く恭次は答える。
『相変わらずだな。カラオケ屋のミヨちゃんは?』
『ミヨちゃんなかなかオチないからね、それはそれー』
なななんて会話なの?!
最悪…。
でもあたしも変わんないか…
告白されたら直ぐ付き合ってしまう。
人のこと言えない…。
『それより、これナンシー以外はつまんねー…』
夕陽の敷いてる例の「金髪美女♪」を指差し大斗。
『あららぁ。ナンシー座布団だよ』
恭次が雑誌を見ながら言ったので、夕陽は慌てて立ち上がった。
『それ、大斗にあげるから好きに使って。俺は彼女のナナちゃんと帰るけど、大斗は?』
夕陽の行動を見て苦笑しながら恭次は問いかける。
『俺は午後待ち合わせ。ソレに合わせて学校でる』
『咲ちゃん?』
『そ。』
と一言。
『咲ちゃんに今度また呑もうって言っておいて。んじゃバイバイ。ひぃちゃんも』
そう言って屋上から出ていった。
『なんか忙しない人だね…』
『アイツはいつもあんなん』
やれやれと言った感じで答える大斗。