『ニューヨークに行く…』
絶対消させないから…っ!!!
それと同時に
大斗の上に
咲の涙が降り注ぐ…
雨…?
瞳が逸らせない2人…
絶えず咲の涙は降り注ぐ…
大斗…
涙でなんか消せない、
灯を…
陽を…
灯して…
『あたし世界で一番大斗が好きだよ』
『咲っ!!』
2人は強く強く抱き合った。
息ができないくらい…
でも、この苦しさは抱き合ったせいじゃない。
違う。
抱き合ったからこそ、
お互いの気持ちが伝わって…
苦しい…。
顔を離した咲は言う。
『…大斗。あたし、あんたが居ないと…真っ直ぐ・・・歩くのもまま、ならない。あたしに…命を入れてくれたのは…大斗だよ…だから…変わら、なくちゃ…、人間に…ならなくちゃ…』
そっと大斗の頬にキスをする。
『ずっと言えなくて…ごめんなさい…。あたしは…、言ったら…絶対…行けない。だって、あたしは…、大斗が居なくちゃ、生きていけない、から…今だって…ッ本当はッ―…』
大斗は再び力一杯咲を抱き締める。
『でもあたし達が…いつまでも、こうして、いたら…いけない、こと…あんたも本当は…わかってる…』