あまりの違いに、たじろきながら夕陽はお礼をする。

『開けて開けてぇ♪』


笑顔に吸い込まれてしまいそう…

きっと、誰でも…そうなるはず…。

何もかも忘れてしまいそうになる…。

きっと…大斗だって…


ドキドキドキドキ…


いろんなドキドキが混ざって心臓を鳴らしていた。


パコッ…

キラキラ+ キラキラ+


『わぁ…』

思わず感嘆してしまう。

『キレイ…』

箱に入っていたのはキラキラ輝くハートチャームのネックレス。


『あ、ありがとうございます!!』

真っ赤な顔で立ち上がってガバッと頭を下げた。


嬉しい…すごく嬉し過ぎるのに…、

何故だか胸が締め付けられる…

咲さんの気持ちが詰まっていて…

でもその想いがあたしには読み切れないから…

歪んでいるのは…

きっとあたしのほう…


咲さんがあたしに伝えたい事は何ですか?

何だかひどく切なくなるのは…

なんで…?


夕陽は涙を溜めて咲を見つめた。

『もうヤだぁ~座ってぇ♪』


咲さんの引力から…

瞳が離せない…

咲さんの力は…

きっと…

心が癒えてくその笑顔…



夕陽は再び腰かけた。

『それね…あたしが作ったんだ。既製品じゃなくてゴメンねぇ』

『咲さん…っうれしぃっ!!』


感極まって半泣きのあたしは、それを言ってから、にっこりする咲さんに首を振ることしか出来なかった。


『こんな遅くなっちゃって、あたしも色々バタバタててね…。誕生日会するって聞いてた?大斗ったらその日、電話留守電になっててさ…』


あれ?


『もぅ!!あたしもバカよ、夕陽ちゃんの番号さっさと聞いとけばよかった…』

ブツブツ咲は言っている。

『でも…あの日…大斗、40℃越える熱で…』

『え…っ?!』

咲は驚いた顔をしていた。


えっ…?!


『ま…まって…熱出たって話しは聞いたけど…それってあの日…?』


慌てる咲さんは、また見たことない咲さんだった…

どうしたの?


『あの日…大斗から変てこな電話きて…』