……え!?
どゆうこと?


『へっッ???』

なんて間抜けな声なんだろうか?


でも全く話がわからない…


『たまたまなんだろうけど、クラスで2人だけ必ず居ないの。神崎君と片桐さん。2人は席も続いてるし、顔見た事ない人もいっぱいいるから尚更ね』


成程。知らなかったけど、席は出席番号順だから、神崎君と前後続きか…



夕陽は後ろの席を振りかえる


上着だけ置いてあるけど…本人はやっぱり居ない。


あたし、なんか恥ずかし…

学校来なくて注目されてしまった…。


あーあ花の女子高生生活が…


『みなみ〜おはよー!!あー片桐さんだー♪やっと来た来た、よろしくね。あたし佐々原杏(ササハラアンズ)。どうぞよろしく。』


そこへとても砕けた感じの女の子が話しかけてきた。


『あんちゃんおはよー♪』

『みなみ、もう片桐さんと友達になったんだ?』

『今なってるとこー。あんちゃんは塾が一緒だったから中学から知ってたんだぁ♪』

と教えてくれた。

『神崎来たんだってね?今、恭次が言ってた』

と杏。

『片桐さん知り合いじゃないんだってー』


あぁ…なんだか究極に恥ずかしくなってきた…

駄目だ…この場にいられないっ


『ト、トイレ行ってくるね。また後でゆっくり』

夕陽は固い笑顔で2人にそう言うと教室から逃げるように出てしまった。


初対面って緊張するー。

しかもあたし、カッコ悪いから尚更だよ。


はぁ〜っ。き、気まずい…


教室をでると、トイレに行きたかったわけではないから、ちょっと探検がてらウロウロしてみることに。


渡り廊下を越えると向こう側はクラスではなく、多目的室や空き教室が並んでいた

その奥…

多分階段があるところから、ヒラヒラと桜の花びらが舞い落ちてきていた。


キレイ…