『生きてく為にはしょうがない事もあるのさ、お嬢ちゃん♪』
ますます…謎。
…
でも深くは聞かない。
ケロッとしているから読みにくいけど…、
きっと事情があるんだろうし…。
あくまで初対面だし。
大斗の空気を感じた夕陽はそう思いパフェの続きを食べだした。
人のことを色々言ってたけど、お前もよく食うじゃねえか?
ランチセットは豪華だぞ。
夕陽がパフェ美味しそうに食べている姿を見て思う大斗。
『あたし?藤咲一中。家は電車でガッコの駅から2つ目かな?あたしんち、親が仕事で外国行っちゃって、3月から独りで住んでるの。まあ我が家も色々あってねぇ。はは』
「困ったもんだ」という感じで少し寂しく笑って、一息吐くと…
『なんか一緒だね?』
と続ける。
「一緒」とは「独りで住んでる」ことや「家の事情」を指すのだろうか。
夕陽にしたら大斗の話も少々曖昧で無理があったはず。
それは夕陽なりの解釈だろう。
『苺まつり最高だね!!ごちそうさま♪』
夕陽はペロッと食べ終わり話を変えるかのように言うと、コーヒーにミルクをたっぷり入れて飲みだす。
興味ないのか遠慮なのか、大斗に深く色々聞いてくる気配はない。
…変なやつ
大斗にしたら普通はあれこれ質問されるのが毎度のオチで、ちょっと調子狂うのだった。