「ん~…」

はっ!

寝返りうって何かにぶつかった時点で
驚いて起きた。

「お前…俺にパンチ喰らわすとは…
寝相悪すぎ…」

「ご…ごめんなさい!!」

社長を殴っていた…(笑)

「て…なんで一緒に寝てるんですか?
私、ソファーでよかったのに…」

「ば~か。好きな女をそんなところで
寝かせておける訳ないだろう?」

そう言いながら、抱き締められた…

「はなし… んっ…」

社長の顔が近付いてきたと思ったら
社長とキスしていた。
それに気がついて、社長の腕の中で暴れてみたけど
だんだん朦朧としてきた…

「ん… はぁ… ちゅっ…」

「お前、可愛い。離したくない…。」

キスから解放された後、目の前の社長の切ない顔を
みたら、胸が締め付けられた。

「社長…そんな顔しないで…」

「社長って呼ぶなよ。」

「あなたの名前知らないもん。」

「はぁ?! お前、俺の名前知らなかったのかよ?」

「あ~… う~… ごめんなさい…」

「工藤 昶(アキラ) 29歳」

「工藤さん?」

「違う。昶だ。お前が呼んでいい名前は
【昶】だ」

「あ… 昶さん」

「"さん"はいらないんだけどな…。
まぁ、許してやる。」

そう言いながら、また昶さんにキスをされた。

さっきよりも、激しいキスで長い… 

「ん~~… ん… はぁ…」

「お前、その顔他の誰にも見せんなよ?
その顔は俺だけに見せろ。」

その顔ってどんな顔よ!!

「涙目でトロンとしている顔だ。
お前の特別な顔だ。」

なんでか、私の考えが分かったらしく
そう言ってきた。

何で分ったのかな?

「それより…お前何時までいられるんだ?」