「私ね、貴方に振られたとき本当に惨めだった。貴方が他の誰かと会っていることさえ気付かない自分が本当に情けなかった・・・・でもそんな時、ある出会いがあったの・・・。会ったばっかりなのに私はその人に恋をした・・ううん、たぶん会う前から恋してたんだと思う・・・」



「それって彼氏が出来たってこと？」



「・・・・・・うん」



「そいつのこと好きなの？」



「・・・うん」



「じゃ俺がもし、彼女と別れて佳奈ともう一度付き合いたいって言ってもお前駄目なんだ？」



「駄目って・・・・私と貴方はあの振られた時点でもう終わったんだよ。あの時暫く本当に落ち込んで自分でもどうなるか分からなかった・・・・でもやっと忘れられたんだよ。なのにもう一度付き合ってなんていわないで・・・・」



佳奈はいまさらそんなことを言う国崎が分からなかった。



「でも俺はいまさら卑怯かもしれないけどお前のこと忘れられない」



そういってさらに強く抱きしめてきた。