電車に乗る。一番向こうの席に座るポニーテールに視線をやる。
少しオレンジがかった夕方の日差しが、ちょうど横顔を染め上げて、肩口へ流れる黒髪はまるで宝石みたいに光っている。






















ぴろりん
ぴろっぴろりん



軽快な電子音に包まれた空気を心地いいと感じながら、





俺は愛しいキミの名を呼ぶ















「あきな」











オレンジ色に染まる笑顔
こっちを見上げて
俺を呼んでくれるんだ