あきなは怪訝そうな顔をして、ちらっと俺を見た。
「何が?晃有」
「…なんでもない…ッああ!タル爆弾踏んだ!!」
「よそ見してるからー」
クエスト中のハンター2人。土曜の午後。あきなと俺。
こく、とあきながマグカップの紅茶を飲み干す音が聞こえた。それほどまで近くにいる。
「あきな」
「…なに?」
(ずっと隣にいるから)
なんて歯の浮くよーな事は言えないけど。
「もう一狩いこうぜ」
俺が言うバカな一言でお前が笑ってくれるなら。
それを見てるのも、また良いかな。
「…ばか晃有」
懐かしいものを見るような、優しい穏やかな目をして、あきなが笑った。