僕には試合観戦の他にもう一つやらなければいけない事があった。

試合開始2時間前にスタジアムに到着した僕は早速とメールを打った。

(´・ω・`)
【件名:お久しぶりです】
本文:ずいぶんご無沙汰しゃって。今日やっと都合がついたのでビッグアイに来ました。
しぃちゃんは今どこにいますか?

すると、驚く程早くに返信が来た。

(*^^)
【件名:ゴール裏にいます】
本文:あたしはいつもゴール裏にいるよー。

短い返信だった。

(´・ω・`)
(きっと、また段幕張りやら手伝って忙しいんだろう、後でゴール裏に行ってみよう)

僕はバックスタンドの2階席中央に席を取り、しばらくの間は徐々埋まっていくスタンドの様子を眺めていた。
喉の渇きを覚え、ビールでも買いに行くかと席を立った。振り返ると。


そこに居た。



しぃちゃんがいつもの笑顔でニコニコしながら立っていた。

(´・ω・`)
「!!!?」

(*^^)
「へへへへぇ」

(´・ω・`)
「な、なんで?どしてここが分かったの?」

(*^^)
「あのね、ゴール裏からぼーっとスタジアム見てたら見つけちゃった。こんな早い時間に2階席に一人でぽつんと居るんだもん。直ぐに分かったよ」

(´・ω・`)
「びっくりしたぁ・・」





僕らは一緒にビールを買いに行った。途中、メールを返信しなかった事を詫びた。しぃちゃんは「はははは」と笑い飛ばした。

僕はビールを、しぃちゃんは車で来たとの事でホットコーヒーをそれぞれ買い、また2階席へと戻って行った。

席に座り、仕事の事や、今シーズンのトリニータの事、応援してる選手の事などを話した。話は尽きる事がない。まるでこの二ヶ月の空白を埋めるように言葉が口をついて出る。

と、僕の話をニコニコしながら聞いていたしぃちゃんが口を挟んだ。

(*^^)
「ねぇねぇ、なんでゴール裏に来なかったの?」