(*^^)
「ねぇねぇ、なんでゴール裏に来なかったの?」
(´・ω・`)
「そ、それは・・」
僕が言いかけるのと同時にスタジアムがドッと湧きあがった。
太鼓の音が開け放たれたビックアイの屋根にこだまする。
(・∀(・∀(・∀(・∀・)
「トーリニータ!トーリニータ!」
見ると試合前の練習に選手達がピッチに出て来た所だ。
ここからはゴール裏が良く見えた。トリニータシートゴール裏のほぼ真ん中位に青い集団が陣取って選手達を鼓舞している。
だが、その両端は座席の黄色い色の方が目立つべく、観客はまばらだった。
「そ、それは・・」僕は言いかけた言葉を飲み込みしぃちゃんに言った。
(´・ω・`)
「行かなくてもいいの?」
(*^^)
「うー、どうしようかな。行きたいけど、折角だから一緒に観戦したいし」
(´・ω・`)
「僕の事は良いんですよ」
(*^^)
「あー、前にもそう言ったね。そんでもって、おいてきぼり食わされたんだったなぁ」
しぃちゃんはそう言うとカランカランと笑った。
(*^^)
「よし!今日はここで一緒に観る事にする。ちょっとゴール裏の友達にそう言って来るから待っててね」
しぃちゃんは勢いよく立ち上がると階段を駆け上がって、行ってしまった。
(´・ω・`)
「あ・・・」
僕はただ見送るしかなかった。
思えばしぃちゃんって不思議な子だ。
最初はトリニータが好きで、応援する人を集めたいが為に僕は誘われたと思ってた。
サポーターズクラブとして、そういう活動もしてるみたいだし、その時のゴール裏人口は決して多いとは言い難かったのだ。
今日も15,000人以上の人達が観戦に訪れているにも関わらず、ゴール裏はちょっと寂しかった。
(´・ω・`)
(咽が渇いたな・・)
僕はビールを買いに行く為に立ち上がった。
今日のビックアイは11月だと言うのに異常に暑かった。観客達の熱気も少なからず影響しているのだろう。
売店でビールを買って席に戻る。と、そこにはしぃちゃんが立ち尽くしていた。
声を掛けた。
しぃちゃんが振り向く。
(;*^^)
「ばかーっ!」