「…じゃーそろそろ出よっかぁ」
車のキーを手に取るあなた

後をついてくあたし




もっと一緒にいたい
時間の許す限り一緒にいたい



「忘れものない?!」
「ないよー!」


「んじゃー…
最後にキスさせて!」



扉の前で背伸びする
触れる唇
かかる吐息

離すのが嫌なのに、離さなくてはならない唇




…優しくて少し切ない味がした―





「おしっ!!」
そう言うとメガネをかけた