「じゃぁ、小田切くんは…1番後ろの空いてる席ね」

「はーい」



…なんか

女子にうらまれそうで怖い。



「あんた、名前は?」

隣に座った小田切がつまんなそうに言った。

「…石井陽菜。」

「ふーん、ま、よろしく」

「ん、よろしくね、小田切ー」

「うわっ、いきなり呼び捨てかよっ」

ニカっと笑った小田切の顔は、それはもう、とてつもないかっこよさで、

あたしは不覚にも、


ドキッとしていた。

「呼び捨てだよ」

笑って返したから、きっと気付かれてない。


「ん、いいけど。」