一方、
沙弥も「ヤバい」と思っていた。


(目覚めたのがすでに9時すぎだったのね…。
アラームセットしといたのに!

…意外に几帳面な水華と、
真面目な木本なら、もう食堂で待ってるよなぁ……。

また待たせちゃってるよ。)


今、沙弥は女子更衣室にいる。


教室を飛び出した後、
ふと腕時計を見て、
そして更衣室まで慌てて走っていったのだった。


体育着に着替え終わった沙弥は、
更衣室から出ようとするが、
足が躊躇していた。


「行かなきゃ…。
でも、気まずい…。」