「しらばっくれるつもりかよ!!
バカバカバカー!!
もう知らないっ!」


勘違いしたまま、
沙弥は教室を飛び出してしまった。


「…はっ。
勘違いヤローが…。」


ボソッと呟いて、
その場にストンと座った。


「一瞬でも、
アイツのことを『可愛い』と思ったオレがバカだな…。」


と、自嘲気味に笑った。


そして、ふと時計を見ると、
時刻はAM9:23。


「うわっ!ヤベッ!
早く着替えて食堂に行かねぇと!」


金石は慌ててロッカーから体育着を取りだし、
着替え始めた。


…というのも、
昨夜水華と木本に、
沙弥が
『明日の朝は、体育着に着替えて9:00に食堂に集合!』
とメールを送っていたのだ。