《大人しくしててね…。》


男は、
少女の体の上に…。


(怖い…助けて!!)


少女の澄んだエメラルド色の瞳から、
大粒の涙がこぼれる。


《泣かないで、愛しい姫…。》


少女の頬にそっと触れた。


「いやっ!!」


体はなぜか、金縛りにあったように動かないため、
声だけで抵抗した。


《私は見てしまったんだ…。

君が、
私以外の男と楽しそうに話しているのを…。》


突然話し始めたその男。


《私は…許せない。

こんなに愛しく、可愛い姫と、
あんなに親しげに話すなんてことは…。》


男は少女の耳元に口を近付けた。


そして…。


『君は、私のものだ。
誰にも渡しはしない。』