「わぁー真っ暗だ。」

陸の家を出る頃にはもう8時を過ぎていた。

「行くか。」

「うん!」


帰るとき、遅くなることが多いためか、いつも陸は私を送ってくれる。

どんなに冷たくされても、喧嘩してても、1人で帰ったことはない。


この時間が大好き。


特に何を話すわけでもない。手も私からしかつないだことはない。


それでも、陸がバレる危険をおかしてでも隣にいてくれることが何より嬉しいんだ。