どこまでも高くて、どこまでも青い、

…………青空。


その青空を学校の屋上から一人見ている生徒がいる。

名前は小崎 博。


彼は屋上のフェンスにもたれながらパンを食べていた。


『ここに来たのは何回目だろう、いつも空を見てるような気がする。

俺、ホント、好きだよな屋上』


今日もそんな事を考えながら、黙々とパンを口に運ぶ。


この場所は屋上にも関わらずまったく人気がない、いるのは俺ぐらいだ。


涼しい風だけが吹いている。