「でも……オレは……っ」
暗くて拓真くんの顔が見えない…
拓真くんが喋るたびに香るお酒の匂いに、私まで酔っていくみたい…
「オレは…“好き”じゃなくて…
“愛してる”なんだ……っ」
「……んっ…」
軽く触れるだけのキスなのに、胸がしめつけられたように苦しい。
「麗花がいつ他の男にとられるか、不安で不安でしかたねぇ……っ!」
……拓真くん…
私だって、同じだよ…?
いつも不安で、少しでも傍にいたいよ。
もっと私に気持ちぶつけて…
全部受けとめるから。
「愛してるよ……、拓真くん…」
私の言葉にやっと安心したのか、拓真くんの体重が全部かかる。
首筋に顔をうめられて、もう、何も考えられない……
覚悟を決めて、瞼を閉じた……