やっと解放されて床のマットの上で横になったまま、肩で息をする。



拓真くんの潤んだ瞳に吸い込まれそう……




結局、明るい脱衣所で裸を見られてしまった恥ずかしさもあって

この場から今すぐにでも逃げ出したいのに、

甘い痛みが残る体は、もう拓真くんから離れたくなくなっている。





そっと頬を撫でられた後、私の体がふわっと浮いてお姫さま抱っこされた。


「……え?」 



私が降ろしてと言っても完全無視。



―ドサッ…



私が降ろされたのは拓真くんのベッド。 



まだ、意識がはっきりしてなくて、どうしていいか分からない……




拓真くんを見つめると、ぎゅと抱きしめられて 

頬をすり寄せられた。



「麗花。悪いけど、講義休んで…

オレ……
今日は麗花をどこにも行かせたくない……。」





その甘えるような擦れた声に胸がきゅうっと締め付けられる…