プチン…と音がして、胸の締め付けがなくなったかと思ったら、大きくて温かい手が、ふくらみを優しく包み込む。


それで我に返った私は、拓真くんの胸を押して「やめて」のサインを出す。



でも、拓真くんの力は弱まることはなくさらに引き寄せられ、唇が離れる気配は全くない。



………ダメッ



私のこと「可愛い」とは言ってくれたけど、「好き」ではないいんでしょ?


だったらこんなことしないで…

こんなに優しくふれないで…





もっと、もっと好きになる


離れたくなくなる


一緒にいたくなる……





私の体に拓真くんの体重がかかって、背中にマットの感覚。



……いやっ…



言いたくても、ふさがれたままの唇から声をだせるわけもなく抵抗する力も残ってない。

キスの角度が変わるたび少しだけ呼吸をさせてもらえたかと思うと再び深く口づけられる。




もう、私の体は一糸も身にまとってなくて、拓真くんも同じ。



そのまま私に覆いかぶさるように拓真くんが身を沈める。




お互いの体が動くたび私の口から洩れる声は拓真くんの唇に全部吸い込まれた…