「寒かっただろ?なんか飲む?」 


「うん。」


私の返事に微笑むと、キッチンに向かう拓真くん。 

コポコポと水音が部屋に響く。 


男の人の部屋にいるのは慣れてなくて、静かな空間が緊張を誘う。 


なんか、またドキドキしてきたぁ……(泣) 


今からもっと恥ずかしいことしかするのに……//



「拓真くん、テレビ付けてもいい?」


「いいよ。」


そう言いながらコップを2つもって拓真くんがキッチンから出てきた。 


私は少しでも緊張を紛らせたくて、お笑い番組にチャンネルを回す。 


「はい。どーぞ。」


私が座っているソファーの前にある小さなテーブルに湯気が出ているコップが置かれる。


「あ、レモンティーだ!」

私、レモンティーが飲み物の中で1番好き。


私の反応を見て、また拓真くんが満足そうに微笑んだ。 


「麗花が前好きって言ってたから、買ってたんだ。」

思ってもなかった返事に胸が大きく鳴る。 


そんなこと覚えてくれてたんだ………



凄く嬉しくて


ただ、「ありがとう。」を言うことしかできなかった。