拓真くんの家に着いて、部屋に入れてもらう。 



今のうちに渡しとこう。 


後回しにしたら、勇気出ないかもしれないし……



今なら勢いで渡せるきがする。 





「た、拓真くんっ!」


うわっ///


声、震えちゃう。 



“ん?”そう言って首を傾ける拓真くん。 



「あ……あのね、……」

ドキドキうるさい胸を鎮めようとしても、余計うるさくなる。


『1日早いんだけど、もらってくれる?』


でも、言おうとしたこの言葉は言えなかった。 


というか、言わせてもらえなかった。 



唇を重ねたまま、腰に手を置かれて引き寄せられる。 



唇がゆっくり離れると 


「あ、わりぃ……何か言い掛けたけど……何?」



拓真くんのキスだけで、 

何も言えなくなる。 


顔は絶対真っ赤だと思うと、恥ずかしくてうつむくことしか出来なくなる。 




「………あ、後で…いいです……」



私の返事に「何で敬語なの?」とたまにしか見せてくれない貴重な笑顔を見せてクスクス笑ってくれる。