《…好きならそう言えば?》

突然ノートの端に書かれた文字に吹き出しそうになる。

《何言ってんだよ!
誰が誰に告るんだ?》

慌ててノートに書けばすぐに返事がくる。

《お前が涼君に…
隠してるつもりか?バレバレだって》

鼻で笑われて、ムスっとする。

《なら、お前もすれば?》

負けずに書いてやれば、樹は顔を真っ赤になる。
《俺は関係ないだ…》

彼が書き終わる前にチャイムがなる。

「あーあ、また自習こんなになった…」

授業ノートを見て詠はうなだれる。