「俺の予想なんだが、さっきは大量の針によって封印を邪魔されただけだと思うんだ」
「という事は…バリアを張りながら噴水まで移動して、レンがチャームを封印するという戦術になるのか…」
「ああ。ミライはバリアを張る事で、既にクロスの力を使っている訳だから、俺のソードで封印するしかないんだよな」
自分の腰に忍ばせているソードを、レンはそっと引き抜いた。
いつ見ても、綺麗に輝いている黄金のソードに、あたしは心を奪われていた。
「きっと噴水の方に移動すると、大量の針も俺達を追いかけてくる」
「追いつかれて封印を邪魔されたら終わりって事か…」
「話の読み込みが早いじゃねぇか、ミライ」
そっと立ち上がるレンは、もう体力もバッチリ回復したと言わんばかりに、もう一度あたしの身体を持ち上げた。
「さっさとチャームと決着を着けに行くか、ミライ!」
「うん…!」
バリアを張ったまま、レンが翼をはためかせて、再び噴水の方へ向かう。
.