確かにクロスは、このような趣旨の事を言っていた。
それが本当ならば、あたしが今居るこの世界というモノは…夢の世界って事?
「クロスの姿が見えるという事は、此処はあたしの夢の中。まだ地球は滅びてないという事よね!?」
「ご名答。ミライは今、チャームとの戦いの真っ最中だ。レン様の腕にいる」
「…よかった、まだチャームを封印するチャンスはあるし、レンもみんなも死んでなかったんだ…」
身体中が脱力感に襲われる。
そんな状態のあたしに、クロスは酷く冷たい言葉を掛けた。
「安心するのはまだ早いぞ、ミライ」
「クロス…?」
「お前はまだチャームを封印できていないだろ?“青の神”が司るチャームを」
―――青の神が司るチャーム。
あたし達や文化祭を訪れていた人達を襲ったのは、青色のチャームだったんだ。
クロスの言葉は、的を獲ている。
何も言えなかった。
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