まだボクが雲に乗れると信じていたころ

かけっこが嫌いだった
お昼寝が嫌いだった
お絵描きが嫌いだった


走っても遅い
じっとしていられない
うまく描けない

何よりも人と同じことをするのが嫌だった



だから 晴れた日には庭に出て
あお向けになる


ゆっくり游ぐ雲を見つけて
それをキャンバスに
指で心の絵をなぞる


誰にも描けない自分だけの
風景やヒーロー
そして夢


雲と一緒にどこまでも空の中でとび続ける