そして、放課後



誉木が来て、僕は驚いた。




あまり学校に来ていない僕だったが

同級生のことぐらいはある程度把握してるつもりだった。




でも、誉木の姿を見た瞬間

僕は考えを改めないといけないことに気付いた。




何せ、誉木はこの世の者とは思えない

浮世離れした美貌の持ち主だったからだ。




何と言うか…


妖艶な大人っぽさと

それなりの高校生らしさを兼ね備えた……



って完璧に矛盾した感想だな。





僕も大人びたほうの顔立ちだと思っていたが

こいつに比べられちゃ敵いっこない。




「…えっと…」

「誉木李(ほまれぎすもも)…と申します」

「あ…摺月玖瑠です」



って何で俺自己紹介しながら頭下げてんの?



「あの、急あのような手紙を差し上げてすみませんでした…」




うーん…


この律義な美少女が、俺にラブレターだなんて…





絶対ヤラセだ。




「あのさ…怒んねぇから正直に言ってみ?
…人違いかヤラセだろ」

「断じて違います!…神に誓います!!」





うわぁ…

神に誓われちゃった。