「あんたもう8時でしょ?何してたの?」

 出掛けてた母親が曲がり角から出て来て私に言う

「えっと」

「すみません!僕が連れ回していました!すみません」

「えつ?ちょっと?」

 私は突然の言葉に戸惑う

「まぁそうなの!!」

「はいすみません」

「もうまったく!!ん?貴方相原雪也君?」

「そうですが?」

「きゃ〜〜〜〜〜〜〜!!!本物!!本物!!」

「あんた!!雪也君と何で一緒に居るの?」

「何でって?」

「私とお父さん雪也君の大ファンなのよ!!」

「そうなの!?今まで知らなかったよ!?」

「雪也君ならもう家の娘で良ければいくらでも連れ回して結構よ♪」

「は、はぁ」

「ちょっと!」

 両親が雪也のファンだと知り私は驚いた、雪也もどう反応すれば良いか
 困っていた

「せっかくだから上がりなさいよ!お父さんも喜ぶから!ご飯もご馳走するわ!」

「は、はい」

「母と雪也は家に向かう」

「あんたも来なさい!!」

「う、うん」

 母の言葉に私は唖然とした

「お父さん!!雪也君よ!!あの雪也君よ!!あの雪也君が家に来たのよ!!」

 興奮した母が父を呼ぶ

「本当か!?」