向かっている最中いきなり後ろからドンと少年にぶつかった。
『いて。....』
ぶつかったのが少年だったこともあり僕はあまり衝撃は受けなかった。しかし、少年の法は小さいこともあってか、大きく弾き飛ばされていた。
少年はいってーと言いながら大きく頭を抱えていた。
すると横から綺麗な顔をした青年が現れた。
少年の連れだと思われる青年は僕の目を見ると口を開いた。
『申し訳ない。うちの馬鹿が迷惑をかけたようで』
何らかで怒りを表してくるだろうと予想していた僕は少し驚いた。
すると少年は青年に反論する。
『違うぞ、ティル。こいつがいきなり動きを変えたからだ。おれは神がかり的速度で走っていたから避け切れなかったんだ』
青年は少年の反論は聞こえないとばかりに無視をして僕に頭を下げた。
『いえいえ。僕のほうが全然悪いのですから。本当すみません』
『えー...と』
少年は僕の視線に気付き言う。
『おれはロア。ロア=トイ・ファンファーレっていうんだ。こっちはティル。』
僕はそれを聞いて謝罪し、名を名乗る。
『ロア君。ごめんよ。考え事をしながら歩いてしまっていたもので、僕はユウイ=ロードっていいます』
少年は僕の自己紹介をまともに聞かないままに、きをつけろよーという言葉と共に話し早々に走り去っていった。
『まったく....では私もそろそろ』
そういってティルという青年も立ち去っていった。
面白い子達だったなあと思い出しながら僕は憲兵の元に行く。