翌日

目がパンパンに腫れた



俺の横顔を
見つめる



愛美の視線に
気が付いていたけど

意地でも
目は合わせなかった



どうしてバレたのかなんて

愛美が何かしたんだと
見当がついていたけど



どーでもよかった

本当に
どーでもいーんだ




ただ

今は

鈴子さんに

会いたい
会いたい
会いたい



笑顔が見たい


「もー何やってんのよ」

そう言って
いつも通り

世話を焼いて欲しい



好きで好きで好きで

死んでしまうんじゃないかな、俺




瑞貴に話しを聞いて欲しかったけど

理由はわからないけど休んでいた



帰りまで

なんとか


鈴子さんを思い出さないように

涙を堪えて



やり過ごした


「陵ちゃん」
帰りに玄関で愛美に話しかけられたけど

聞こえないふりをした



「待って…違うの、高校生だってこと隠してるなんて知らなかったんだもん」



無視して歩き続ける俺に愛美がまとわりつく


「…どーでもいい」



瑞貴…
何で休んでんだろ?

風邪?

家よっても大丈夫かな?



そんな事考えながらも視界の左側に愛美がいる

「ついてくんなよ」
いい加減にうんざりして少しキツイ口調になってしまう



それでも黙ってついて来る愛美