「あー行きたくないっ」
「まーだ言ってる」

日曜日の昼近く
ベッドの中でごねる俺

呆れた様に笑う鈴子さん



明日から学校で

行きたくないってごねでみせる俺

「でも大学なんて講義少ないでしょ?」

…うぅ

罪悪感で顔が引きつる

「そうなんだけどさ」

見抜かれない様に目をそらして枕に顔を埋める

「私なんて大学、短大だったけど超楽しかったよ♪」

「…俺は学校なんかより鈴子さんと一緒にいる方が楽しいよ♪」

そのまま甘える様に鈴子さんに抱き着く

「甘えんな~ちゃんと大学行って早く良い会社に就職してお嫁さんにしてよ」

鈴子さんも俺に抱き着き返してくる

あーあ

俺、幸せだなぁ



その日は日が落ちて俺が家に帰るまで二人でじゃれ合って

帰る前は名残惜しんで玄関でずっとキスをしていた



鈴子さんとずっと一緒にいたい

気持ちが強くなり過ぎて何か抱えきれない様に思えて怖いくらい

俺はどーしようもなく

恋に

墜ちていた



この恋は底無し沼だ



止まることなく
墜ち 続けているから



自分の部屋に帰って服を脱ぐとふんわりと鈴子さんの香りがする



甘い甘い香りに包まれてやっぱり俺は鈴子さんの夢を見る



甘い甘い果てのない夢