ある日の夜、夢の中に陸が出てきた。

陸は川の向こう岸にいて、微笑んでいた。

そっちに行きたい。

あたしが川を渡ろうとしたその時、陸が言った。


「来るな!!」

なんで?陸に近づいて抱き締めたいよ。


「幸せにできなくてごめん。お前は俺の分まで生きてくれ。」


一人じゃいやだよ。


「一人じゃない。俺がいつもお前を見守ってる。」


うん。
あたし頑張れるよね?


「葵、頑張れ!」