アキラは南海の浜辺にいた。

その日、友人の魚墨ジョージと一緒に、スキューバダイビングに来ていた。


午前10時20分。海底30メートルにさしかかっていた。

ボコボコボコボコ。。。。。。スーハー。。。スーハー。。。

南海の海の色といったら、この上なく青く、どこまで潜っても視界が開けていた。

海中でジョージに合図を送る。

(こっちだ、ジョージ!!)

ジョージもそれに続いた。


ボコボコボコボコボコボコボコ~。


白い泡が、まるで火点に達したマッチのように、水中で広がり、線香花火の火花ように、次々に生まれ、空気のある世界を目指していった。