「何で1人で苦しむの?」

心はもう限界だと唄っているのに。

でも君は頑なに誰にも話さない。

君に手を差し出した人はきっといただろうに。

全て抱え込まずに吐き出せば良いのに。

「―――びっくりした。
そんな事……言われたら信じるしかないね。」

葉山は悲しそうに微笑んだ。

「うちさ、俺が小さかった時壊れたんだ。
母さんが俺のせいで死んで……全て終わった。」










ただ
青い風船が
とりたかっただけ。



なのに。



頭に響くのは
ブレーキ音と
鈍い音。





家族の最後の記憶は
兄貴の言葉。


“何でお前が生きてるんだよ。”


ごめんなさい。
幸せになりたいなんて
言わないから、



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