恥ずかしいって気持ちも、次第に薄れてきた。
そんなことよりも、楽しいとか幸せっていう気持ちの方が強くなっていたから…。

「おらんなぁ…」
ランドに来たものの、さやか達の姿はなかった。
高木さんの予想は、残念ながら外れてしまった。
「どこ行ったんですかね?自分聞いてみます!」
うちはメールで、さやかの居場所を探ることにした。

辺りはもう暗くて、ランドの名物の観覧車が、綺麗な電色で輝いていた。
観覧車に乗ったら高木さんと2人きりの空間になれる…!しかも空中とか、バリロマンチックやん!
観覧車乗りたいな〜…。なんて、考えてる時やった。
「…知ってる?あの観覧車。」
「…え?」
「カップルが乗ったら別れるらしいで」
……うわぁ。何かがグサッと刺さった感じやわ。
ん?待てよ。
カップルが乗ったら別れるってことは…カップルじゃないのが乗ったらどうなんの?
…二度と会われへんとか?
うち、高木さんと会われへんくなったら…どないしよう。絶対泣く。涙が止まらんようになると思う…。
なんて、妄想してる時にさやかからメールが返って来た。

(今、地下道におるで!)

「あ〜…今地下道らしいですよ。」
「そっちかぁ…あぁ〜。」