「ユッチの学校、もうすぐ文化祭だねェ」

「……おう」


学校からの帰り道を、いつものようにアスカと並んで歩く。

かれこれもう9ヶ月以上続いている、おれらの決まり事。


もはや『なんでコイツと帰んなきゃなんねんだよ』なんて考えなくなった。


これぞアスカイリュージョン……いや、呪い?


人間、生きるためなら何にでも耐えられるんだな……うん。


おれは遠い目をして、そんなことを考えていた。


……てか、待てよ。

今思ったけど。

まさかコイツ……文化祭来るとか言わねぇよな?


「……文化祭来んの?」


おれの問いに、アスカは唇に指を当てて考える。


「ん〜どォしよっかなァ」


ま……まずい!!

まずいぞこれは!!