「ユッチィ泳ごうよォ」

「いや……おれ泳ぐつもりねぇし。アスカ行ってこいよ」

「えぇウチだけェ」


そうそう。

なんかここの海、いろいろヤバイらしいんだよ。


なんでも凶暴な生き物が住みついてるとか。


だから人が一人もいねぇんだ。


…………でもまぁ、アスカなら大丈夫だろ?

ってことで。


おれはと言うと。

Tシャツに七分丈のズボン、キャップ、荷物と言やぁポケットの財布とグラサンだけ。

とまぁ、見るからに泳ぐ気0。


「あッそぉだユッチに、見せたいものがあるのォ」

「んあ?」


返事をしながら、馬鹿みたいに重てぇアスカの荷物を砂浜に落下させる。


「ウフフ見て見てェ」


首に巻いていたタオルで汗を拭いつつ、アスカに目線を向けた。


…………。

…………。


……………………お前は女子プロレスラーか!?

ごめん、女子プロレスラーに失礼だった。