「だから。アスカと別れてぇの。こんなストーカーみたいなの、マジ無理。つかずっと前から言おうと思ってた。別れてください」


最後だけちょっぴり弱気になってしまったオレの言葉に、アスカはピタリと動きを止めた。

オレを見つめたまままばたきもしない(わかりにくい)。


数秒後、アスカはゆっくりと口を開いた。

震える声で。


「……別れたくないYO……」


……なぜラップ調?

あえてそこはスルーすることとして、オレはシビアモード全開のまま話す。


「わかってくれ」

「やだっ……別れたくない」

「……頼む」

「やだっウチ、ユッチのこと、大好きなんだもんっ……」

「……オレは、アスカのこと……好きじゃなかった」

「え……?」


言った。

とうとう言ってしまった。

本音を。

今まで心の中で封印していた本音を。


「ユッチ……ウチのこと、好きじゃなかったの……?」

「あぁ」


今気づいたんかい。

やっぱりな。

わかってた。
わかってたよ。

お前やっぱり最強だよ。
いろんな意味で……。