『モテモテでいっぱい

 いろんな子と付き合ってるかも知れないけど』

言い出した言葉は止まらない。

お酒の力と、ずっとずっと

小さな頃から溜め込んだ思い。

溢れ出した言葉が

止まるはずもなかった。

『あたしは、ずっと

 恵ちゃんが好きだったからっ』

恵一は、驚きながら

真剣な顔で聞いてる。

『ずっと好きだったせいで

 うっかり誰とも何にもなくて

 今まで誰とも付き合ったこと

 ないんだから』

言い切って、一気に。

お酒が冷めた。

冷静になると同時に、

恥ずかしさが込み上げてくる。